校舎の建て替え
長女が2年前まで通っていた中学校の校舎の建て替え工事が、先月から始まった。
まぁ、長女がちゃんと通えていたのは中1のときの1年間だけなので、あまり思い入れはない……と言いたいところだが、私はまぁまぁ思い入れがあった校舎。
なぜなら長女が不登校になってからは、毎週水曜日の17時頃、長女に付き添って宿題や手紙を受け取りに通っていたのだ。(水曜日は原則部活は休みの日で生徒がほとんどいないので、まわりの視線が気になる長女が人目を気にせず通いやすい水曜日に先生がしてくださったのだ)
まだ小学校低学年だった次女も留守番させるわけにはいかず、3人で2年間毎週通ったっけ。
まぁ厳密に言うと、校舎といっても私は職員室しか知らないけど。
東京の恥?端?と言われているようなところの区立中学校だけど、本当に先生方には感謝しかないし、不登校の間、嫌な思いは一度もしていないし、本当に助けていただいた。
その中学校の校舎が壊されはじめたため、私は通勤の途中にそこを通ると少し寂しくなったりしているのだが、長女はまったく違う気持ちらしい。
いじめられたとか嫌なやつがいたとかではないのだが、卒業したいまも学校の前を通ると動悸がするらしい。
そこに在校生がいようものなら恐怖からなのか震えがくるらしい。
毎週水曜日のときも、震えたりお腹を壊したり、吐きそうになりながら、がんばってたな……。そのあまりにもつらい記憶が、まだ鮮明で、フラッシュバックしちゃうのかな。
昨日耳鼻科に行った長女からLINEがきた。
耳鼻科に行く道の途中に学校がある。
「校舎が壊されてるのを見たのと、在校生がまったく別の場所にある仮校舎に登校していて誰もそこにはいなかったので、動悸も震えもなく、むしろなんかすっきりした気持ちで通れたよ!」
私は
「新校舎完成まで2年あるから、だいぶ長いあいだ快適に過ごせるかもね😏」と返した。
やはり、長女にとってはほとんどは中学校生活は悲しい思い出で、まだ体調も戻っていないこともあり、その悲しみは継続中なのかな。
でも中1の思い出はすごく楽しそうに話すんだけどな。
更地を見て、楽しかった思い出だけ記憶に残して、あとの思い出はきれいに忘れちゃえばいいな。
まったく関係ないいまの高校の校舎も、入ってしまえば大丈夫なんだけど、入る前は恐怖を感じるらしい。
校舎が、「つらい」思いの象徴なのだろうか。
かわいそうに。
長女は様々な病院に通っているが、いまは数回つきそってあげればその後はひとりで行けるようになってきた。
しかし、学校だけは私がいないと不安らしい。
いまだに毎週土曜日に今度は高校のまえまで付き添っている。
長女の登校の付き添いも2年目に突入したな。
長女はひとりで行きたいとは思っているのだが、土曜日の朝になるとやはり不安になってしまうらしい……。
まだ、工事が始まったばがりだが、途中校舎がなくなってまっさらな土地になったら、長女と見に行こうかな。
もう、怖いものはなくなったよ、と。
新校舎ができて、震えることがなくなればいいな。
そういえば校舎を壊す直前に生徒が壁に好きなように寄せ書きや絵を描いていたのだが、たしかに私もそれをみたら、絶対に落書きもだめ、厳しい細かいルールでしばられているイメージだった学校が、ペイントをすることで少し身近というか、フランクな関係に思えてきたから不思議!
やはり学校は、なんというか独特のオーラがあるな。
部外者には徹底して冷たいというか。あたりまえだけど。
不登校児は部外者ではないんだけど。
それが虹やらハートやらのペイントがあることによって、なんかちょっと部外者にも優しい感じになってた(笑)
長女にも見せれば良かった!
この校舎の建て替えが、長女の心境によい影響を与えてくれたらいいな。