推しの区別がつきません!

最近、顔や名前がなかなか覚えられなくなってきたけれど、それでも推したい!アラフィフのおPさんの正直な気持ちを綴ります。

分身の術




仕事から帰り、とりあえず菓子パンを口に頬張りなんとか飲み込んだあと、すぐに長女の病院通いに付き添うためにまた家を出た。


同じ場所に何度か行き、なんとなくざっくりでもその場所を把握できれば、その後はひとりでも行ける長女。


もちろん、みんなだって初めての場所は緊張するし不安になるが、長女のそれはみんなの何倍もの緊張や不安なので、「みんなだってそうだよ」の言葉はぐっと飲み込み、慣れてくれるまで付き添うようにしている。


でもね……。


今日は、本当はひとりで行って欲しかったかも……。


実は朝、次女がまた緊張で吐きそうになって、学校に行きたくないと言っていた。理由は「日直の当番が緊張する」のだと。

今日は私も仕事が早番で、本来なら次女より5分ほど先に出る予定だったが、「休んでもいいけど日直さんは卒業までまだあと何回もまわってくるよね。今日もし頑張ってできたら、きっと次もできるっていう自信がつくんじゃないかな」と諭すと、たしかに毎回休むのは悔しいとのこと。

「じゃあ、ママがマンションの下まで一緒に行けば学校行けるかな?」と聞くと、「……うん」と絞り出すようにだが言ってくれた。

幸い5分後ならぎりぎり遅刻しないで済むので、次女と一緒に家を出た。


でも次女ちゃん、見送ったとき涙目だったよなぁ……。

休ませてあげるべきだったかなぁ……。


だから、本当は今日は家で次女の帰りを待っていてあげたかった。


長女は先生から診察室に呼ばれてしまえばひとりでも大丈夫なのだが、今日は病院が混んでいてなかなか呼ばれなかった。


次女ちゃんの下校時刻がせまってくる……。


でも極度の緊張を強いられている長女ちゃんも心配。


はぁ……、こんなとき分身の術が使えたら、母1号は長女に付き添えるし、母2号は次女の話をゆっくり聞いてあげられるのに!!


結局やはり次女にそんなに長くはひとりで留守番はさせたくなかったので、長女はまだ呼ばれていなかったが1時間半ほど一緒にいたのち、先に帰らせてもらった。


長女は「朝泣いてたもんね、次女ちゃん。私がひとりで病院に来られなくてごめんね。あとは大丈夫だから」と言ってくれた。


長女ちゃん、ごめんね……。


後ろ髪を引かれる思いで自転車をすっ飛ばし家に帰ると、次女ちゃんが一生懸命宿題をやっていた。


「ママー、会いたかったよぉ」と言って抱きついてきたので、私からも抱きしめ返した。


その後、ゆっくり話を聞いて、長女も無事帰宅し、なんとか分身の術を使わなくても済んだのだった。


今日は身も心も朝からフル稼働だったな。


よし!明日はご褒美に推しドラマを見まくろうっと♡