タチアオイ
先月に実家からもらったタチアオイの蕾が、本日ついに開き始めた。
なんでも、毎年実家の庭に咲いているタチアオイを見ては多くの通行人が足を止めて「素敵な花の色ですね!」と口々に言っていくらしい。(父親談)
今年は私にも分けてあげたいと思い、父が我が家分も育ててくれていたのだ。
「ありがとう!で、どんな花の色なの?」と聞くと、父がひとこと
「すごくノーブル」
と言った。
うむ……、私は赤とか白とかピンクとかを聞いたつもりだったけど、一応「ノーブルな花の色なんだね!楽しみにしてるよ」と言っておいた。
すると父が小声で、「タチアオイは虫がつきやすいから、お父さんがおPちゃんにあげる鉢は毎日虫チェックをして駆除しておいたからね」と言った。
「虫?!」私は大の虫嫌いなので変な声が出てしまったが、「虫ダメでしょ?だと思って全部駆除したから。ほら、おPちゃんのタチアオイが1番葉っぱがきれいでしょ?!」と父が言うので他を見てみると、確かに他のタチアオイの葉には虫食いが結構あった。
「本当にありがとう!」と私は言い、帰り際鉢を自転車の後ろのかごに乗せていると、近くにいた母が「あら、この葉っぱ、ずいぶん虫食いの穴があるねぇ」と言った。
私は「えぇ?!お父さんが虫は全部駆除してくれたはずだけど……」と言うと、父は「ま、虫がいたらいたでピンセットでつまんでとれば大丈夫だよ〜。両目で見ても見えないくらいの小さな透明の5ミリくらいの虫だから。じゃあね」と家に入ってしまった。
うん、責めたわけじゃないのよ……。
家に持ち帰り何日か観察してみたがやはり虫食いが増えていったので、その存在が確定的になった。
私は虫は無理なので、日中に夫と長女に見てもらったが、残念ながら空振り。
調べたら夜行性とのことだったので、また夜に捜索をすることになった。
長女は虫はすきじゃないけど「得意」だ。とくに飛ばない虫、イモムシのような虫は「大得意」だ。
私の母が虫は大得意なので、虫に対する英才教育はばあばが全部やってくれたおかげで、虫と対峙しているときの長女はとても頼もしい。
でもね、お父さん。
調べたときの画像がどれも5ミリではなく5センチくらいのオオモノだったよ。その時から嫌〜な予感はしていた。
で、夜にまた夫と長女で再捜索をしたのだが、ものの5秒で発見!
だって、案の定透明の5ミリではなく、茶色の5センチだったから!!
きっと父は透明の5ミリの段階で駆除してくれてたんだろうな。
もう娘はアラフィフなのに、愛だね、愛。
無事駆除も終わり、今日やっと蕾からほんの少しの花びらが見えてきた。
オレンジよりの赤に見えるけど、どんなノーブルな色の花が咲くのか楽しみ♪