推しの区別がつきません!

最近、顔や名前がなかなか覚えられなくなってきたけれど、それでも推したい!アラフィフのおPさんの正直な気持ちを綴ります。

マルチタスク、無理!

今日の夕方、リモート学習で自宅にいる次女に代わり、学校に手紙を提出しに行った。

アレルギーに関する書類にその場で記入したのだが、記入を始めると先生が「次女さんはリモート学習大丈夫そうですか?」とか「今日ははじめての学習があったので……」などなどいろいろお話しして下さった。

その都度質問や感想を答えながら記入を終えて見返すと、児童名の欄に私の名前を、保護者名の欄に次女の名前を書いてしまっていた。

先生に謝ってすぐに訂正した。



帰宅するとリビングに娘たちがいたので、「ちょっと聞いてよ〜。ママの割と得意分野だったマルチタスクが、最近全然できなくなってきたのよ……」と、記入間違いの話をした。


長女が「あらら…」次女が「ママはまだ大丈夫だよ!」とそれぞれの反応を示し、私が「でもちゃんとスリッパは靴に履き替えてきたからね!まだ大丈夫だね!」と話した


すると長女が、「ママ、そのまま帰ってきたの?」と首元を指さした。

「ん?」と言ってそのあたりを触ると、ネームプレートを首から下げたままだった。

わかりやすく記名するように言われたので、マッキーの極太の方で書かれた「4年○組 □□」というプレートを首から下げたまま帰ってきてしまったのだった。

長女が「スリッパ脱がなきゃとか考えてたらネームプレートをはずすのわすれちゃったんだね、ウケる」と、ウケているはずなのにどこか憐れみをおびた笑みを浮かべて言った。


途中のコンビニでこちらを見てたお兄さんも、エントランスで会ったマンションの管理人さんも、私が痩せてスッキリしたから見てたわけではなく、私の首元で揺れている極太の名前を見てたのね、きっと……。


マルチタスクが無理になってきたのなら、それに抗わず、自分にできる範囲で頑張って行こうと誓った夕刻だった……。

『コンビニ人間』を読んで



図書館で借りていた村田沙耶香さんの『コンビニ人間』を、昨夜一気に読み終えた。

本作は第155回芥川賞受賞作らしい。

なるほどおもしろかった。


変わり者の主人公の心の中というか思考が丁寧に描かれているので、「こういう思考からのあの行動なのか」と妙に納得してしまった。かなり変わり者だけど。


何を隠そう私も相当な変わり者だと自負しているので、思考までは主人公に共感することも多かった。行動は同じ行動はしないなと思うものが多かったけど。


あと、私がズキューーーンと心臓を撃ち抜かれたのは、主人公が自分を語る際に使われた


「コンビニ店員として生まれる前のことは」という言い回し。


「コンビニ店員になる前は」ではなく、「生まれる前は」という表現に、心を鷲掴みにされた。

その表現で、「ただの」コンビニ店員ではないことが、いや、主人公が自分を「ただのコンビニ店員」だとは思っていないことがヒシヒシと伝わってきた。

当たり前だけど、作家さんってすごいな。



主人公の、自分は周りの人と違っていることを自覚していて周りの価値観に自分を寄せに行ってる感じが、私とちょっと似ていた。


働いている場所が私もミニスーパーなので、今日は働きながら「主人公の古倉さんならどんな売り場を作るかな?」とか「このお客様にはどう対処しただろうか」などとつい妄想してしまった。ただ、古倉さんはミニスーパーでは絶対駄目で、コンビニでしか働かないんだろうけど。



ラストは……私は切なくなったかな。

自分で選んだ道だったけど、主人公はやはりコンビニ人間だったんだよね……。



普通とか普通じゃないとか、本当に難しいな。

多様性を認めているようで、でも身近な人には「普通」を求めてしまいがちだし、「普通」でいてくれると安心したりしてしまう。

また自分自身も人の目を気にしてある程度普通に寄せにいっちゃうことが多いし。



長女が通信制高校に通っているので学校にも週1回しか行かないし、まだバイトもしていないので、長女がどこにも属せていない、不安な気持ちにならないように、またどこかに属したとしても主人公のように「私は〇〇人間だ」と、その世界でしか生きられなくならないように、私は身近な人に「普通」を強要しないようにしようと心に誓った。



みんなが生きやすい世の中になりますように……



はぁ。『みんなちがって、みんないい』(金子みすゞ)みたいな名言、言いたいんだけど全く浮かばないな……

よもぎだもの。

私が働いているミニスーパーは、いくつかのいわゆる【目玉商品】が毎週本部から送り込まれてくるのだが、これはその中のひとつ『熟成よもぎ蒸しパン』。





たまご蒸しパンの方はコンビニやドラッグストアのレジ横で売られているのをよく見かけるが、よもぎの方ははじめまして。




お客様からレジでこの蒸しパンを出されると、そのうっすいうっすいピチーッとしたラップ越しからももっちり感が伝わってきて、レジをやりながらいつも食べたくなってしまう。



なので、さっそく買って帰って食べてみた。



緑色がとても濃いので期待した通り、ひとくちたべるとふわっとほのかに草?よもぎ?の味がして、苦すぎる?草っぽ過ぎる?こともなく、ちょうどよいよもぎ感で、なおかつ食感はモチーッとしていて美味だった。



私が至福の顔で食べていると、次女が「うわ〜!何食べてるの?!緑のパンなんて美味しいの?!」と聞いてきたので、「美味しいよ!」と答える。

ちなみに次女は草はもちろん抹茶的な緑のものも苦手である。

「どんな味なの?」とさらに聞くので、「うーん……草の味」と答えると



「草の味とか言ってて草



と、言われてしまった。



「だって、よもぎだもの」



と言うと、今度は



「みつをじゃんw」



と言われた。



「相田みつを先生でしょ」と、自身も先生呼びはしたことはないが心の中でそう注意して、しかし小4で「だもの」と言う語尾を聞いてみつを先生の名前を出すあたり、お主もなかなかよの〜とも心の中で次女を褒めた。



『熟成よもぎ蒸しパン』を食べながら、もう20年以上前になるが、大学生の頃相田みつを美術館に当時の彼(現在の夫)と行ったなぁと思い出したり。



いまは東京国際フォーラムに美術館があるんだっけ。



コロナが落ち着いたら絶対行こう。



『つまづいたっていいじゃないか



にんげんだもの



みつを』